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2024.08.3

タモ材の特徴について

ウォールナットやオークに比べると馴染みの薄いタモ材。みなさんは「タモ」と聞くとどんなイメージをお持ちでしょうか?

野球に詳しい方ならバットの材料を思い浮かべるかも知れません。タモの一種である「アオダモ」はその特徴からイチロー選手や松井秀喜選手、落合博満選手など数々の名選手がバットの材料として使用してきました。同じく多くのメジャーリーガーがバットに使用する木材としてホワイトアッシュがありますが、タモもホワイトアッシュも同じモクセイ科トネリコ属の広葉樹であり、学術的には近縁種になります。

では、家具の材料としてのタモにはどんな特徴があるのでしょう?

ここではテーブルや椅子の材料として使用されるタモ材の特徴をご紹介したいと思います。

細かく均一でハッキリとした美しい木目

野球のバットに使用される「アオダモ」に対し、家具に使用されるのは「ヤチダモ」。谷地(ヤチ)と呼ばれる湿地や川辺の湿潤な場所に生育し、ゆっくりと大きく成長するのが特徴です。なかには高さ30m、直径1mを超えるものもあり、真っ直ぐ育つことで細かく均一な木目の材料を大きく確保することができます。

淡く白っぽい木肌と滑らかな肌触り

オークやメープルなど白い木肌をもつ白木材。同様に淡く白っぽい木肌を持つタモもナチュラルテイストの家具や北欧スタイルのインテリアとの相性がとても良く、お部屋の雰囲気を明るくしてくれます。天然木ならではの経年変化はありますが、比較的緩やかなので長く雰囲気を保つことも。またその滑らかな肌触りの良さから楽器の材料としてもよく使用されます。

弾力性に富んでいながらも硬くて丈夫、衝撃を吸収しやすい

強い力を加えてもその弾力性の高さによって折れることなく「たわむ」ことから「タモ」と呼ばれるようになったという言い伝えがあるように、単に硬いだけではなく、弾力性が高く衝撃を吸収しやすいのもタモの特徴。そのような性質を生かし、野球のバットやラケット、スキーの板などスポーツ用品にもよく使われます。一方でその硬さと強度の高さから加工には高い技術を要するという一面も。

ますます希少性が高まる国産のタモ材

日本では本州北中部や北海道、国外では中国やロシアなどにも生育しているタモですが、国産材の流通は年々減少傾向にあり、さらに昨今の世界情勢によりロシアからの輸入制限がかかっていることで希少性が高まっています。ウッドショック以降、あらゆる木材の供給が不安定になっていますが、タモも同様に今後の動向が気になるところです。

このように美しい木目と耐久性、希少性の高さから注目のタモ材。白木の雰囲気を生かしたナチュラルインテリアを志向される場合はぜひ候補として検討してみてください。

※タモ材で作ったチェアはこちら

※商品紹介や納品事例はこちらでもご覧いただけます。

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