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2023.11.10

ブラックチェリー材の経年変化について

天然木の無垢材を使用した家具の楽しみ方のひとつに「経年変化」があります。文字通り、天然の素材である木材は樹種や育った環境によって色も形も木目も1本1本特徴が異なり、ふたつとして同じものはありません。それはまさに一期一会とも言える天然木との出会いではあるのですが、家具として生まれ変わったあとも尚、使い込むほどに、また時間の経過と共にその風合いや色合いを変化させていきます。

このような変化を総称して「経年変化」と呼ぶのですが、その中でも色合いの変化は最も大きな変化と言えます。特にオイル仕上げの家具はウレタン塗装のように木肌をコーティングしてしまうことなく、生かしたまま呼吸を続けている状態であるがゆえに、色の変化も顕著です。

淡いピンク色から濃い赤褐色へ変化

ひとくちに色合いの変化といっても、木によって色が濃くなるもの、明るくなるもの、淡く薄らいでいくものなどさまざま。なかでも、ブラックチェリーは特に色の変化が大きいものとして知られます。

当初は淡い桃色がかったナチュラル色に近い色をしていますが、時間の経過とともに濃いオレンジがかった飴色へ。この変化は主に紫外線の影響によって引き起こされると言われており、同じブラックチェリー材の家具であっても、購入時期や使用する場所によって色の変化に違いが出ます。

一見すると使いづらさのように捉われがちですが、人間と同様、歳を重ねて円熟味を増す。天然木の家具でしか味わえない楽しみのひとつとも言えるのではないでしょうか。

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