2025.04.16
檜(ヒノキ)材の特徴について
日本で古くから愛されてきた「檜(ヒノキ)」。名前を聞いただけで、なんだか心が落ち着くような気がする…そんな人も多いのではないでしょうか。檜は神社やお寺、お風呂や家具にまで使われていて、日本人の暮らしや文化ととても深くつながっています。
今回は、そんな檜の魅力を、見た目や香り、強さ、使いやすさなどいろいろな角度からご紹介します。そして、日本が世界に誇る“あの建物”との関係もあわせて見ていきましょう。
1.見た目の美しさと手触りのやさしさ
檜材は、やさしい黄みがかった白色で、ほんのりピンクがかっていることもあります。木目はまっすぐで整っていて、全体的にとてもきれいです。光のあたり方によっては、表面がほんのり輝いて見えることも。
手で触れてみると、すべすべとしたやわらかい手触り。丁寧に削ると、まるで絹のようななめらかな表面になります。軽めの木ですが、強さもしっかりあり、見た目も性能もバランスのとれた木材です。
2.世界最古の木造建築にも使われた「超・長持ち木材」
檜が建築材として選ばれる理由のひとつが、「長持ち」する木だということ。雨や湿気に強く、シロアリなどの虫も寄せつけにくいんです。その理由は、檜がもともと持っている天然の成分、たとえば「ヒノキチオール」などにあります。これが木の中で防腐・防虫の働きをしてくれるんです。
この驚くべき耐久性を証明しているのが、奈良県にある法隆寺。言わずと知れた世界遺産であり、なんと7世紀に建てられた建物が今も残っています。実はこの法隆寺、世界最古の木造建築として知られていて、その柱や梁に使われているのがまさに檜。約1,300年以上も風雨に耐えてきたって、本当にすごい木ですよね。
3.大工さんにも愛される「扱いやすさ」
檜は、大工さんや木工職人さんにとって、とても扱いやすい木材として知られています。ノコギリで切るのも、カンナで削るのも、接着剤や塗装も、どの作業もとてもスムーズにできるので、大工さんや家具職人さんにとっては頼れる素材です。
特にカンナをかけたあとの仕上がりはとても美しく、思わず手でなでてしまいたくなるようななめらかさ。また、反りやひび割れも少なく、形が変わりにくいのも長く使ううえでは安心です。
4.香りがもたらすリラックス効果
檜といえば、やっぱりあの清々しい香りが魅力。お風呂に入ったときの「ふわっ」と香るあの感じ、たまらないですよね。この香りには、心を落ち着かせるリラックス効果や、ストレスを和らげる作用があることが知られています。
近ごろでは、檜の香りを生かしたアロマオイルやルームスプレーも人気。さらに、香りの成分には抗菌・消臭作用があるとされていて、医療や介護の現場でも注目されています。
5.建物だけじゃなく家具やお風呂にも
檜は、昔も今もいろんな場面で使われています。たとえば…
・建物:神社やお寺、住宅の柱・床・天井など
・家具:たんす、ちゃぶ台、収納棚など
・日用品:まな板、お風呂用のイスや桶、箸など
・香りグッズ:檜チップ、アロマオイル、香り袋
なかでも有名なのが「檜風呂」。木のぬくもりと香りに包まれて、心も体もほっこり温まります。
6.日本文化との深いつながり
檜は、昔から「清らかで神聖な木」として大切にされてきました。たとえば、伊勢神宮では20年ごとに社殿を建て替える「式年遷宮」という儀式があり、そのたびに檜材が使われています。これは、古いものを大事にしつつ、新しく生まれ変わるという、日本らしい精神を表しています。
また、控えめで上品なその見た目や香りは、日本の「わび・さび」にも通じるもの。檜は、単なる建築材料を超えて、日本人の美意識を映す存在ともいえるでしょう。

檜は、見た目も香りも素敵で、丈夫で扱いやすく、長く使える木です。それに、法隆寺のような世界遺産にも使われてきたほど、日本の歴史と文化に深く関わっている特別な素材。
これから先も、環境へのやさしさや心地よさが見直される中で、檜の魅力はもっと広がっていくかもしれません。ぜひ暮らしの中にちょっとした檜のアイテムを取り入れてみてください。
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