こちらはSF6のハーフアームタイプです。
背もたれからアーム、そして脚までを融合させた一体感のあるデザイン。直線と曲線が途切れることなく繋がった、建築物のような面白さのある椅子です。
この椅子を製造するのは、福岡県朝倉市にある工場。小さな工場ですが、その技術力の高さは国内でも有数です。座り心地を大きく左右する背もたれとアームのデザインには特にこだわり、腰から背中にかけてのやさしいホールド感が魅力です。
背もたれ部分にゆるやかなカーブを生み出しているのが、「曲げ木」という技術。木材を100度ほどの蒸気で熱し、柔らかくなったところをゆっくり圧力をかけて曲げていく方法です。この技術自体は古くからあるものですが、木の種類によるねばりの差や含水率など、細かな調整は経験がものを言います。
またアームの接続にフィンガージョイントを施して、強度を上げるとともにクラフト感のある見た目に。多くの職人の手を経て丁寧に仕上げられた椅子は、いつまでも触っていたくなるほど滑らかな手触り。接合部の継ぎ目にも段差は一切感じられず、まるで一本の木からこのままの形で削り出されたかのような一体感に感動すら覚える逸品です。